川岸さんのヴェネツィア紀行 3)サン・マルコ広場「昼」

第3回 サン・マルコ広場「昼」                     ←第2回サン・マルコ広場「夜」へ戻る


高橋:第2回に引き続き、サン・マルコ広場のお写真を見ながらお話を聞かせていただきます。
   前回はベネツィアに到着された直後の、夕方〜夜の広場の風景でしたが、
   今回は、二日目の昼のサン・マルコ広場ですね。
   この広場の景色にも、少し馴染んで来た感じでしょうか?
   そしてこの場所から川岸さんの本格的なベネツィア散策がスタートするわけですが、
   
   先ずはこのお写真です。
   鐘楼が青空に映えていますね。

   

川岸:サンマルコ広場と建物群は、夕方から夜にかけて明暗と色合いを変化させ、
   早朝はやわらかいオレンジ色に染まり、それぞれ見応えのある風情で時間差の妙を楽しめました。
   
   中でも目立つ存在が大鐘楼、高さ98mで見晴台もあり街を一望できるとのことです。
   遠くからもよく見え、サン・マルコ広場の居場所を教えてくれる目印でもあります。
   赤レンガ造りの壁と白い鐘室と緑色の尖塔屋根はコントラストも良く、
   気品と迫力と高さで仰け反ります。

 

  

高橋:これはまた、開放的でがらりと雰囲気の違う眺めですね!
   二本の柱が印象的です。

川岸:サン・マルコ広場は大運河(海)沿いにあり、写真は海への玄関口となる小広場を撮ったものです。
   ここには2本の石柱が建ち、向かって左の柱にはヴェネツィアの守護聖人である聖マルコ(サン・マルコ寺院の名前の由来)
   の象徴である有翼ライオンが載り、右の柱には前の守護聖人であった聖テオドルスがワニに乗った姿で鎮座しています。
   日本での「街の守り神」と言うニュアンスでしょうか。
   高い所にありうっかり見落としてしまいそうですが、より高い所から見てしっかり目に焼き付けました。

高橋:このお写真は、もしかしてサン・マルコ寺院の中から写しているんですか?

川岸:この写真はサン・マルコ寺院のバルコニーから見えた大広場の様子です。
   ヴェネツィアにあるあまたの寺院(聖堂とも教会とも言われる)の中でも中心的存在でありシンボルである、
   サン・マルコ寺院の見学中の一コマです。
   他の寺院が比較的シンプルな造りに対して、サン・マルコ寺院の外観はドームを多用した「ビザンチン式」だそうです。
   ロシアや中近東の寺院に似ていると思いました。
   内部では金箔で輝く壁や天井にガラスやモザイク画の装飾がされ、豪華さに息を呑みました。
   ただ内部の様子をカメラに収めなかったことが残念でした。わずかに寺院から外を撮った景色がこの写真です。

高橋:寺院の中は撮影禁止なのですね。
   同じ場所から広場を見下ろす動画も撮っておられますので、拝見しましょう。

<サン・マルコ広場の昼>

   
高橋:いい眺めですね!
 
川岸:まずは有名な時計塔です。(動画では確認しずらいので下 の写真もご覧ください)。
   時計塔の次が旧行政館、奥正面が博物館、左側に新行政館、大鐘楼とその影が左から右へ長く投影しています。
   更に図書館があり、海に面した小広場で終わります。

   広場には大勢の観光客が集まっています。カメラを向ける人、急いで次の目的地に向かう人、
   直射日光を避けて鐘楼の影で一休みする人、私達の次にサン・マルコ寺院を見学しようとしている人など、
   世界各国の人々をウォッチするのも楽しいものです。
   広場で有名な鳩が画面を横切っていましたが、大きな群れは見当たらずフン公害も気にならず、
   ナポレオンが言った「世界で最も美しい広場」を噛みしめることができました。

 
川岸:時計塔の屋上には鐘を鳴らす二人のムーア人と鐘、その下に有翼のライオン、時分を表示する時計、12星座の天文時計、
   そして一番下はリアルト橋に通ずるアーチなどが見えます。
   あいにく正午の鐘を聞くことはできませんでした。

高橋:私は、ヨーロッパに行くと、街に響く教会の鐘の音を聞くのがとても楽しみなんです。
   伝統の中でずっと今日まで、人々の暮らしと共に生きている鐘の音、その音を聞くことによって、
   今、自分はほんとうにこの街にいるんだなあ、と実感できる瞬間です。
   
   この、サン・マルコ広場の時計塔は教会の鐘ではなくて、当初より時を知らせる時計の鐘として作られているそうですが、
   時計というものの新しそうなイメージからすると意外なことに、ルネサンス時代の1499年に完成していて、
   以来500年間も時を刻み続けているそうです。
   ということは、ヴィヴァルディ(1678〜1741)の生きた時代にも同じ姿でここにあったということになります。
   この広場からほど遠からぬエリアで暮らしていたヴィヴァルディも、日々この時計の鐘の音を聞いていたのかなと思うと、
   感慨深いです。

高橋:最後のお写真は、ドゥカーレ宮殿へつながる門です。
   今回はここまでとさせていただいて、この門の先にある宮殿の内部の驚きの世界は、
   また次回ということにいたしましょう。
  



   ■次回、第4回は「ドゥカーレ宮殿」です。
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